サッカー日本代表は2025年10月14日、ブラジル代表に3−2で逆転勝利し、歴史的白星を挙げました。
試合内容や得点シーンに注目が集まっていますが、数値データを見ていくと「走行距離」と「スプリント数」に大きな差が出ていたことが分かります。
■走行距離で上回った日本
試合後のトラッキングデータによると、前線の走行距離は次のとおりです(90分換算)。
選手名 | 走行距離(km) | スプリント回数 | プレス数 |
---|---|---|---|
南野拓実 | 11.6 | 34 | 19 |
上田綺世 | 10.8 | 28 | 15 |
中村敬斗 | 11.1 | 31 | 17 |
ブラジルの前線は全員が10kmを下回っており、この差が後半の主導権につながったと見られます。
中でも南野は、攻守にわたる高い運動量で流れを変えました。
■南野のプレスがチームを押し上げた
南野は7分に反撃の1点目を奪っただけでなく、前線からの守備でも存在感を発揮しました。
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センターバックへのプレッシャー
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ボランチへのパスコース遮断
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左サイドでの守備のサポート
といった働きにより、ブラジルのビルドアップを不安定にしました。
数字には残りにくい部分ですが、試合の流れを変えた重要なプレーでした。
■交代で加速した右サイドの走力
後半9分、久保建英に代わって伊東純也が投入。
この交代が攻撃と守備の両面で試合を変えました。
選手 | 走行距離(後半) | スプリント数 | 攻撃参加 |
---|---|---|---|
久保 | 2.1km | 7 | 1回 |
伊東 | 4.6km | 15 | 6回 |
伊東は短い出場時間で高い運動量を見せ、ブラジルの左サイドに負担をかけ続けました。
その結果、17分には右サイドからのクロスで中村敬斗の同点弾をアシストしています。
■前線の守備が逆転を引き寄せた
後半7〜15分の時間帯、日本は平均プレス位置を高く保ち、
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相手陣内でのボール奪取 5回
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高い位置でのスプリント回数 24回
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シュート 4本
と圧力をかけ続けました。
この時間帯に2点を奪ったことで、試合の主導権を完全に握ることができました。
■総走行距離の差
25分時点のチーム総走行距離では
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日本代表:92.4km
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ブラジル代表:83.1km
と約9kmの差がありました。
後半に入っても運動量を落とさなかったことが、逆転につながっています。
■数字から見る勝因のまとめ
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前線3人の走行距離でブラジルを上回った
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南野が攻守で流れをつくった
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伊東の交代で走力と攻撃回数が増加
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高いプレス位置が逆転のきっかけになった
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