神戸市で女性が殺害された事件で、逮捕された谷本将志容疑者(35)が被害者について「好みのタイプの女性と思って後をつけた」と新たに供述しました。
面識のない相手をターゲットにし、勤務先や生活パターンまで確認していた事実は、偶然の出会いが犯罪につながる怖さを示しています。
偶然の出会いからターゲット化
谷本容疑者は事件2日前に街中で被害者を見かけただけで「好み」と認定し、勤務先のビルに入る様子や出勤・退勤時間まで観察していました。
この行動は、心理学的には偶発的な出会いが「理想化」に変わり、ターゲット化する典型的なケースです。
継続的な観察と計画性
事件当日はおよそ50分にわたり被害者の後をつけて犯行に及んだとみられています。
さらに、前日まで神戸市内に宿泊し町を徘徊して女性を物色していたことも判明しています。
勤務先付近で出勤や退勤を確認する行為は、偶発的な衝動ではなく、計画性のある監視行動を示しています。
日常行動に潜む前兆
この事件では、面識のない相手を観察し続ける行動が、殺人に至る前の心理的前兆として浮かび上がります。
尾行や待ち伏せといった行為は、犯罪以前の段階から危険な心理状態が表れていたことを示しており、防犯意識の重要性を改めて示す事例です。
防犯意識の強化
被害者のように偶然目撃されただけでターゲットにされるリスクは誰にでもあります。
勤務先や通勤ルートの安全確認、オートロックや防犯カメラ、夜間の見守り体制など、日常の中でできる防犯対策が命を守る可能性があります。
また、日常で「不審者の目線を感じる」「後をつけられているかも」と思った場合、早めに信頼できる人や警察に相談することが重要です。
まとめ
谷本容疑者の行動は、面識のない相手への執着がどのように形成され、犯罪につながるのかを端的に示しています。
偶然の出会いから始まる執着は、心理的な準備行動として顕在化し、私たちの日常生活にも潜むリスクを浮き彫りにします。
日常の防犯意識と周囲の安全確認が、命を守る重要な手段になる事件と言えるでしょう。
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