Meta(旧Facebook)が2023年にリリースしたSNS「Threads(スレッズ)」。
ローンチ当初は
「Twitter(X)の代わりになる平和なSNS」
「優しい人が多くて居心地が良い」
と高く評価され、多くのユーザーが移住しました。
しかし、2024年頃から徐々に、そして2025年に入り、
「Threadsでも攻撃的な人が増えてきた」
という声が急速に広がっています。
本記事では、なぜThreadsが“攻撃的に見える”ようになったのかを、ユーザー層・設計思想・最新アルゴリズムの観点から徹底解説します。
■当初のThreadsは「世界一平和なSNS」だった
Threadsが登場したころ、Xの混乱と対照的に、平和で穏やかな雰囲気が人気を集めました。
【登場初期のThreadsの特徴】
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実名・インスタ連携アカウントが中心
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政治・ニュース系投稿をアルゴリズムが抑制
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批判・攻撃的投稿が表示されにくい
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炎上文化がほぼ存在しなかった
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“共感・雑談・日記”中心の雰囲気
多くのユーザーが
「久しぶりに落ち着いたSNSを見つけた」
と語り、Xから避難する人が続出しました。
■それがなぜ“攻撃的に見えるSNS”になったのか
「Threads荒れてない?」という感覚は、確実にデータにも反映されています。
理由は大きく5つあります。
■1. Xから“論争型ユーザー”が移住した
Xは2024年以降、
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有料化拡大
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おすすめ欄の激変
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スパム増加
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UI変更の連続
などで離脱者が増えました。
その中には、いわゆる「論争を好む層」も含まれており、
議論・批判・政治・社会問題を積極的に扱うユーザーがThreadsへ流入しました。
Threadsは“穏やかな村”だったため、
そこに“論争慣れした人”が入れば空気が一変するのは当然です。
■2. Metaが「ニュース・時事ネタ」を実質解禁した
Threadsはもともと「政治・ニュース投稿を抑制」していました。
そのためSNS内の空気は穏やかで、利用目的は
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日記
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雑談
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趣味
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ほのぼの系
に限られていたのです。
ところが、2024年末〜2025年にかけて、Metaはアルゴリズムを調整し、
ニュース・時事・社会問題系の投稿も普通に表示されるように変更。
そして、多くのSNSで“攻撃性が発生するのはニュース分野”。
テーマが重くなれば、それだけ議論も激しくなります。
■3. 「正義感の強いユーザー層」が多い
ThreadsはInstagram経由で登録するため、
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実名に近い
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リアルの友人と繋がっている
-
暴言を使わない“良識的”な人が多い
という特徴があります。
一見優しそうですが、SNS心理学的には
実名文化のSNSほど「正義感の言い争い」が激しくなる
という傾向があります。
つまり、
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差別
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モラル違反
-
炎上
などの事案に敏感で、
良い意味でも悪い意味でも“正義感の応酬”が起きやすいのです。
その結果、
罵倒や暴言は少ないものの、論理的に追い詰めるタイプの攻撃が増える
という状態が生まれます。
■4. アルゴリズムの変化で“対立系の投稿”が伸びるように
Threadsは当初、Xと違って「伸びる投稿が平和系」でした。
しかし2025年現在、
アルゴリズムが
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反応の多い投稿
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コメントが伸びる投稿
を優先表示する方式に変化しています。
そしてSNSの歴史上、最も反応がつきやすいのは
“対立・正論・批判”の3ジャンル。
結果として、
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反対意見
-
モラル議論
-
炎上系投稿
が多くのユーザーに表示されるようになり、
Threadsの雰囲気は以前よりギスギスして見えるのです。
■5. 匿名が少ないのに「集団で詰める現象」が発生
ThreadsはInstagram連携のため匿名が少ないのですが、
その代わりに
「集団で意見を押し付ける」構造が生まれやすい
と言われています。
たとえば、
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誤った情報を投稿した人
-
不適切な表現を使った人
に対し、
複数ユーザーが“丁寧だけど強い語気”で一斉に指摘する場面が増えています。
これが当人にとっては大きな圧力になり、
「Threads、攻撃的な人多くない?」
と感じる原因のひとつになっています。
■それでも「Xよりは攻撃性が低い」のは確か
Threadsが荒れてきたとはいえ、構造的にはまだXより穏やかです。
【Xが最も攻撃的になりやすい理由】
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完全匿名の文化
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引用リポストが“晒し機能”化
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炎上の拡散速度が最速
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過激発言の方がアルゴリズムに乗りやすい
これと比べるとThreadsは
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実名率が高い
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非公開が多い
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炎上の拡散スピードが遅い
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写真文化と重なる
という点で攻撃性は控えめです。
つまり、Xの10分の1くらいの攻撃性といったイメージでしょうか。
■まとめ:Threadsの“攻撃性増加”は本当に起きている
Threadsは登場した2023年〜2024年中盤ごろまで、圧倒的に平和なSNSでした。
しかし2024年末以降、
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ユーザー層の変化
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ニュース解禁
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正義感文化
-
アルゴリズム更新
が重なり、雰囲気が大きく変わりました。
現在のThreadsは、
荒れてはいないが、確実に“議論が増え、正義感の強い人の声が目立つSNS”になりつつある
といえます。
あなたが感じている
「前より攻撃的な人が増えた」
という違和感は、コミュニティ全体の認識と一致しています。


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