コンビニ最大手のセブン―イレブン・ジャパンで、思わぬミスが発覚しました。
セブンカフェで使用されるアイスコーヒー用プラスチックカップのリサイクル費用について、本来よりも多い金額を加盟店から徴収していたことが明らかになったのです。
しかも、その期間は約6年間。過大徴収額は全国約2万店舗で合計十数億円に上るとみられています。
今回の問題はなぜ起きたのでしょうか。そして、なぜこれほど長い期間見逃されていたのでしょうか。
詳しく見ていきます。
発覚した「12倍徴収」のミス
報道によると、問題となったのはセブンカフェのアイスコーヒー用プラスチックカップにかかるリサイクル費用です。
コンビニなどの事業者は、容器包装リサイクル法に基づき、使用したプラスチック容器の再利用費用を負担する義務があります。
セブンでは各加盟店からその費用を集め、日本容器包装リサイクル協会へまとめて支払う仕組みとなっていました。
ところが、セブン本部が費用計算を行う際、
「1カップ当たりの費用」
と
「1ロット(12個入り)当たりの費用」
を取り違えていたといいます。
つまり、本来1個分で計算すべきところを12個分として徴収していたことになり、結果として加盟店は約12倍の費用を負担していたことになります。
数字だけを見ると単純な入力ミスや設定ミスのようにも見えますが、その影響は極めて大きなものでした。
過大徴収額は十数億円規模
今回の問題は全国規模で発生していました。
対象となる加盟店は約2万店舗。
2024年度までの6年間で、過大徴収額は合計十数億円に達するとみられています。
返金額は店舗ごとに異なりますが、1店舗あたり5万円から9万円程度になる見通しと報じられています。
個人で考えれば数万円ですが、店舗数が非常に多いため、全体では巨額の金額となりました。
セブンは7月までに返金を進める方針だとされています。
なぜ6年間も気付かなかったのか
今回、多くの人が最も疑問に感じているのがこの点ではないでしょうか。
「なぜ6年間も誰も気付かなかったのか」
実は、この問題が発覚したきっかけは本部の監査ではありませんでした。
2024年5月、加盟店からの指摘によって問題が判明したとされています。
つまり、本部内部で発見されたのではなく、現場のオーナー側が違和感を持ったことが発端でした。
ここで気になるのがチェック体制です。
全国約2万店舗から徴収する費用である以上、
・経理部門
・監査部門
・システム管理部門
など複数の部署が関わっていたと考えられます。
それにもかかわらず、6年間にわたり誤った計算が継続されていたことになります。
もちろん現時点では、誰がどの段階でミスをしたのかは公表されていません。
しかし、多くの読者が「なぜ途中で確認されなかったのか」と疑問を持つのは自然なことでしょう。
加盟店との関係にも影響か
セブンイレブンは全国最大のコンビニチェーンであり、その多くはフランチャイズ方式で運営されています。
そのため、本部と加盟店の信頼関係は非常に重要です。
今回のケースでは、返金が行われるとはいえ、加盟店側からすると本来支払う必要のない費用を長期間負担していたことになります。
1店舗あたり数万円という金額だけを見れば大きくないようにも感じます。
しかし、コンビニ経営は利益率が高い業種ではありません。
光熱費や人件費の上昇が続く中で、数万円の差は決して小さくないという声も出そうです。
特に最近はコンビニ業界全体で人手不足や物価高への対応が課題となっているだけに、加盟店オーナーの受け止め方にも注目が集まります。
利用者への影響はあったのか
SNSなどでは
「コーヒー代に上乗せされていたのでは?」
という声も見られます。
ただし、今回の過大徴収は加盟店から本部が徴収していたリサイクル費用に関する問題です。
現時点で、利用者が直接余分な料金を支払っていたという発表はありません。
そのため、返金の対象となるのは加盟店です。
もっとも、店舗経営にかかるコストの一部であることは事実であり、長期的に見れば経営環境に何らかの影響を与えていた可能性は否定できません。
セブンに求められる説明責任
今回の問題を受け、セブン―イレブン・ジャパンの阿久津知洋社長は社内会議で誤りを認めたと報じられています。
今後は、
・経営責任の明確化
・関係者の処分
・再発防止策
などが焦点となりそうです。
今回の問題は、単なる計算ミスというだけではありません。
全国約2万店舗、十数億円規模という大きな影響を持つ事案だからです。
なぜミスが発生したのか。
なぜ6年間も見逃されたのか。
そして同じことを二度と起こさないために何を改善するのか。
セブンには利用者だけでなく、加盟店に対しても丁寧な説明が求められそうです。

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