2025年5月、Z世代(1997年〜2012年生まれ)の間で「YouTube離れ」が進んでいるとの報道が注目を集めています。
かつては動画コンテンツの王者として君臨していたYouTubeですが、近年ではその地位が揺らぎつつあります。
代わりに、Z世代の心を掴んでいるのは、よりリアルタイム性や共感性、そして「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視した新興SNSアプリたちです。
YouTube離れの背景:長尺動画からの脱却
YouTubeは依然として信頼性の高いプラットフォームとして評価されています。
2024年の調査では、Z世代の59%が「YouTubeを信頼できる」と回答しています 。
しかし、視聴スタイルの変化により、長尺動画への関心が薄れつつあります。
Z世代は、短時間で情報を得たいというニーズが強く、長い動画を最後まで視聴することに疲れを感じているようです。
また、YouTube Shortsなどの短尺動画機能も導入されていますが、TikTokやInstagramリールと比較すると、操作性やコンテンツの多様性で劣ると感じるユーザーも少なくありません。
今、Z世代に人気の新興SNSアプリ

YouTubeに代わってZ世代の支持を集めているのが、以下のような新興SNSアプリです。
これらのアプリは、リアルタイム性や共感性、そして「タイパ」を重視した設計が特徴です。
1. TikTok
ショート動画の代表格であるTikTokは、Z世代の間で圧倒的な人気を誇ります。
2024年の調査では、ショート動画SNSの利用率でTikTokが42.1%とトップに立っています。
短時間で多様なコンテンツを楽しめる点が、Z世代のニーズにマッチしています。
2. NauNau
位置情報をリアルタイムで共有できるアプリ「NauNau」は、友人とのつながりを重視するZ世代に支持されています。
以前人気だった「Zenly」の後継として注目されており、友達の居場所がすぐに分かることで、集合や待ち合わせがスムーズになると好評です。
3. GRAVITY
趣味でつながるSNS「GRAVITY」は、同じ趣味を持つ人と気軽につながれる点が魅力です。
炎上や批判が少なく、ゆるい雰囲気で交流できるため、Z世代の間で人気が高まっています 。
4. Lemon8
ファッションや美容、グルメなどの写真や動画を共有できる「Lemon8」は、Z世代の女性を中心に支持されています。
雑誌を読むような感覚で情報収集できる点が特徴で、トレンド情報を手軽に得られると好評です 。
5. Threads
Instagramの姉妹アプリとして登場した「Threads」は、テキストベースのSNSです。
Instagramのフォロワーをそのまま引き継げる点が特徴で、より深い関係を築きたい友人や恋人とのつながりに利用されています。
6. くるっぷ
マンガやアニメなどのオタク向けプラットフォーム「くるっぷ」は、二次創作を共有できる点が魅力です。
創作活動をしたいユーザーと、二次創作のキャラ絵を見たいユーザーのニーズを結びつけています 。
7. MONIE
友達探しの掲示板アプリ「MONIE」は、匿名で始められるため、プライバシーを守りながら趣味や価値観が近い人と出会いたいZ世代に人気です 。
8. Yay!
同世代と音声を通じて趣味や価値観でつながれる「Yay!」は、顔を知らない初対面の状態で音声通話やグループ通話ができるサービスです。
オンラインでの交流を重視するZ世代に支持されています。
9. Bonfire
つぶやき型匿名日記アプリ「Bonfire」は、コメント機能がないため、批評を受けずに自分が好きなようにつぶやきたいユーザーに人気です 。
10. パラレル
友達と集まって遊べることに特化したSNS「パラレル」は、友達との交流ができることに価値を感じるZ世代に支持されています。
友達と一緒にコンテンツを楽しむことで、コンテンツにハマるきっかけになると好評です。
Z世代のSNS利用傾向:リアルタイム性と共感性を重視
Z世代は、リアルタイム性や共感性を重視する傾向があります。
例えば、位置情報を共有できる「NauNau」や、友達と一緒にコンテンツを楽しめる「パラレル」など、友人とのつながりを強化するアプリが人気です。
また、短時間で情報を得られるショート動画や、匿名で気軽に投稿できるSNSも支持されています。
これらのアプリは、Z世代の「タイパ」を重視するライフスタイルにマッチしており、今後もさらなる成長が期待されます。
まとめ:YouTubeの今後と新興SNSの台頭
YouTubeは依然として信頼性の高いプラットフォームとして評価されていますが、Z世代のニーズに完全には応えきれていない現状があります。
一方で、リアルタイム性や共感性、タイパを重視した新興SNSアプリがZ世代の心を掴んでいます。
今後、YouTubeがどのように進化し、Z世代のニーズに応えていくのか、注目が集まります。