漫画家・たつき諒(たつき・りょう)さんによる予知夢漫画『私が見た未来』が、再びSNSを中心に大きな話題となっています。
その理由は、作品の中で描かれた「2025年7月に起こる大災難」の予言が、近づく日付とともに不気味に現実味を帯びてきているためです。
予言とされる内容は事実なのか、それとも偶然の一致なのか。
今、あらためて注目されているこの一冊と、社会の反応をまとめました。
■ 『私が見た未来』とはどんな本?
『私が見た未来』は、1999年にたつき諒さんが出版した短編ホラー漫画集です。
最大の特徴は、著者が夢で見た出来事を記録し、それを基に描いた“予知夢”のようなエピソードが多く収録されていることです。
特に注目を集めたのが、初版の表紙に記された「大災害は2011年3月」という文言です。
これが、のちに発生した東日本大震災と時期が一致しているとして、インターネット上で大きな話題となりました。
■ 「完全版」で明かされた“未来の災難”
2021年には『私が見た未来 完全版』として復刊され、著者による補足解説や新たな夢の内容も収録されました。
その中で大きな反響を呼んだのが、「2025年7月に日本近海で海底火山が噴火し、巨大津波が発生する」という内容です。
たつきさんはその夢について「夢の中で2025年7月5日、海底が隆起し、それが津波を引き起こして日本の広範囲が被害を受けた」と記述しており、フィリピン海プレート付近での出来事として描かれています。
この“予言”が、今まさにその時期に近づいていることで、再び注目が集まっているというわけです。
■ 的中したとされる予知夢の一例
たつき諒さんが描いた“予知夢”の中には、以下のような出来事と一致したとされるエピソードが含まれています。
- 1995年の阪神・淡路大震災
- 1997年のダイアナ妃の交通事故死
- 1991年のフレディ・マーキュリーの死
- 2011年の東日本大震災(「大災害は2011年3月」の表記)
これらの夢と現実の出来事が“一致している”と話題になったことが、作品の神秘性や信ぴょう性への関心を高めるきっかけとなりました。
■ 著者は「予言者」ではなく「夢の記録者」
たつき諒さんはインタビューなどで、自らを予言者とは位置づけていないと明言しています。
あくまで「夢の記録をもとに漫画にしただけ」とし、科学的根拠はないことを強調しています。
ただし「夢を記録することで未来を察知することができる可能性もある」「未来は変えられる」というスタンスをとっており、作品を通じて“備えることの大切さ”を訴えています。
■ SNSで広がる不安と行動の変化
2025年6月現在、X(旧Twitter)やTikTokなどでは「2025年7月5日が怖い」「備えよう」という投稿が急増しています。
「7月5日、何か起こるの…?」
「偶然でも備えて損はない」
「予言信じないけど、防災グッズ見直した」
「怖い…でも夢で未来が見える人もいるのかな」
こうした声に後押しされるように、Amazonや防災用品店では非常食・携帯トイレ・懐中電灯などの購入が増加傾向にあるとの情報もあります。
■ 科学的な根拠はあるのか?
一方で、地震や津波、火山の発生を「日付単位」で予測することは、現在の科学では不可能とされています。
気象庁をはじめ、複数の地震学者も「夢や予言による災害予測には科学的根拠がない」と明言しており、冷静な判断を求める声も多く上がっています。
しかしながら、過去の災害が“予兆”や“前触れ”を無視して被害を拡大させた例があることも事実です。
「信じる・信じない」は別にしても、自分や家族を守るための備えを考えるきっかけになるなら、こうした話題が果たす役割も小さくはないのかもしれません。
■ 編集後記:「予言」をどう受け止めるか
たつき諒さんの『私が見た未来』は、単なるオカルト話ではなく、「夢」という個人的な感覚を通して、社会に警鐘を鳴らしてきた稀有な作品です。
「未来は変えられる」というたつきさんの言葉は、読む側に判断を委ねるものであり、“不安を煽る”のではなく“行動の動機”にしてほしいという願いが込められています。
7月が近づく今、SNSの熱狂に流されず、冷静に、でも万が一に備える姿勢を持っておくことが、私たちにできる最善の対応なのかもしれません。
『私が見た未来 完全版』は、書店や通販サイトでも入手可能ですが、再注目により品切れ状態の店舗も出ているようです。
ご興味のある方は早めの確認をおすすめします。

引用:Yahoo!ニュース
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