【音信不通】「逆転合格」うたった最大手塾が逃亡か! 数十万円の受講料持ち逃げで騒然

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総合型選抜の専門塾「SS義塾」が音信不通、支払済みの受講料が闇に

面接や小論文など、人物評価を重視する「総合型選抜(旧AO入試)」に特化し、「業界最大手」「第一志望合格率ダントツトップ」などと大々的に宣伝していた大学受験塾「SS義塾」(本社・東京都)が、今月に入って突然、生徒や保護者との連絡が取れない状態となり、波紋を広げています。

高額な受講料を支払ったにもかかわらず、初回の授業さえ受けられていない生徒や、予定されていた授業の大部分が履行されていない保護者からは、憤りや不安、そして「事実上の持ち逃げではないか」という強い疑念の声が上がっています。


🏢 謳い文句は「逆転合格」 信頼を裏切った突然の沈黙

「SS義塾」は、株式会社日本進学教育研究所(東京都港区)が運営する受験対策塾です。そのホームページ(HP)では、「総合型選抜・推薦入試対策で国公立・有名私大への逆転合格を実現させます」と魅力的なキャッチフレーズを掲げ、学力試験の成績に不安がある生徒や、個性と熱意を武器にしたい受験生をターゲットにしていました。

<h4>突然の「ドロン」と証拠隠滅</h4>

複数の保護者によると、塾は12月初めまではオンライン形式で授業を実施していましたが、7日ごろから問い合わせに対する返信が一切なくなりました。さらに不信感を募らせたのは、ウェブ上に公開されていた講座の動画コンテンツが、同日一斉に削除されたことです。

この不可解な「証拠隠滅」とも取れる行動は、保護者らに「事業継続は絶望的であり、そのまま逃亡するのではないか」という最悪の事態を予感させました。

さらに、塾HPには13日午後まで掲載されていた「業界最大手かつ老舗」「お客様満足度ではダントツの業界トップ」といった、集客の要となる宣伝文句も、14日午後5時現在ではすべて削除されています。これは、過去の宣伝内容が虚偽であった可能性を払拭できないまま、責任を回避しようとしているのではないかという批判を招いています。


💸 被害総額は甚大、保護者から悲痛な叫び

SS義塾は、総合型選抜という特殊な分野であるため、高額なオーダーメイド式の指導プランを組んでいたとみられ、一人あたりの被害額は数十万円に上るケースが確認されています。

<h4>「初授業前に10万円消失」高校2年生の悲劇</h4>

11月下旬に入塾したという高校2年生の生徒の母親は、入会金と2カ月分の受講料を合わせた約10万円を支払った直後、最初の授業が実施されないまま、塾と連絡が取れなくなりました。

取材に対し、この母親は「口コミなどを見て信頼できると感じ、子どもも新しい授業を楽しみにしていた。その矢先に裏切られ、子どもに申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と、やり場のない憤りと深い失望を露わにしました。

<h4>シングルマザーの涙「自分の習い事を諦めたのに」</h4>

さらに深刻なケースとして、6カ月分の受講料などとして約30万円という大金を支払ったという別の母親もいます。この母親は、予定されていた授業回数のうち約3分の2が未履行のまま、音信不通の状態に陥りました。

この母親は「私はシングルマザーであり、厳しい家計の中から、自分の習い事を諦めて子どもの将来のために支払った金額だった。そのお金が突然消えてしまい、今はただぼうぜんとしている」と、子どもの未来への投資と親の献身が、無責任な業者によって踏みにじられた現状を訴えました。


📞 最後の連絡も「偽り」か

塾側は、入塾者向けのLINE(ライン)アカウントを通じて、以下のようなメッセージを送信していました。

「事業の正常化に向け尽力する」「深くおわび申し上げる」といった謝罪の文言とともに、一応の問い合わせ先として電話番号が記載されていました。しかし、保護者らがこの番号に連絡しても、現在に至るまで応答はない状況が続いています。

本社所在地とされていた東京都港区のビルは、登記簿によると「株式会社日本進学教育研究所」の本社ですが、記者が13日午後に確認したところ、オフィスが入るビルには人けがなく、電話も不通のままです。これにより、塾が事業を再開する可能性は極めて低いと見られています。

現在、被害に遭った保護者らは、泣き寝入りを避けるため、各地の消費生活センターや警察署に相談を進めています。今回の事件は、受験という人生の重要な局面における親の切実な願いにつけ込み、その信頼を裏切った悪質なケースとして、社会に大きな警鐘を鳴らしています。

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