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親の病院付き添い、仕事を休めないときはどうする?

親が高齢になると、病院に行く機会が少しずつ増えてきます。

最初のうちは自分で通院できていても、足腰が弱くなったり、車の運転が心配になったりすると、「病院まで付き添ったほうがいいのかな」と考えるようになります。

ただ、子ども側にも仕事や家庭があります。

毎回仕事を休んで親の病院に付き添うのは、簡単なことではありません。親の通院が月に1回程度なら何とかできても、複数の病院に通うようになったり、検査や診察で半日以上かかったりすると、家族の負担はかなり大きくなります。

では、親の病院付き添いが必要になったとき、家族はどうすればいいのでしょうか。

まず確認したいのは「本当に付き添いが必要なのか」

親の通院で困ったとき、最初から「誰かが付き添わなければ」と考える必要はありません。

大切なのは、親が何に困っているのかを分けて考えることです。

たとえば、病院まで一人で行くことはできるけれど、受付の場所が分からない。診察室までは行けるけれど、医師から言われたことを覚えておくのが難しい。歩くことが不安なので、移動だけ誰かに手伝ってほしい。

このように、同じ「病院に付き添ってほしい」という話でも、必要な支援はそれぞれ違います。

逆に、病院までの移動も一人では難しく、受付や診察にも付き添いが必要という場合は、家族だけで対応し続けること自体を見直したほうがいいかもしれません。

まずは「どこからどこまで手伝えばいいのか」を考えてみましょう。

仕事を休めないなら、家族だけで抱え込まなくていい

親の通院が始まると、「自分が仕事を休んで連れて行くしかない」と考えてしまう人もいます。

もちろん、最初のうちは家族が付き添うことで安心できることもあります。

ただ、それを何か月、何年も続けるとなると話は変わってきます。

特に、親の通院回数が増えてきた場合は、家族が毎回対応する方法だけでなく、介護サービスや移動支援などを検討してみる価値があります。

すでに介護保険を利用している親なら、担当のケアマネジャーに「病院への付き添いが負担になっている」と相談してみましょう。

まだ介護サービスを利用していない場合でも、地域包括支援センターに相談できます。

地域包括支援センターは、高齢者の介護や生活について幅広く相談できる窓口です。全国の市町村に設置されており、必要なサービスや支援につないでもらうこともできます。

「介護が必要かどうか分からない」という段階でも、相談して構いません。

通院を手伝ってくれる介護サービスもある

介護保険の訪問介護には、通院のための「通院等乗降介助」という仕組みがあります。

これは、要介護者が通院するときに、訪問介護員が車への乗り降りを介助したり、乗車前後の移動を手伝ったり、通院先での受診手続きや移動を介助したりするものです。

ただし、誰でも利用できるわけではありません。

介護保険のサービスとして利用するには、要介護認定やケアプランへの位置付けなど、一定の条件があります。また、車で移動するための運賃などが介護保険の対象になるわけではありません。

そのため、「親を病院まで連れて行ってくれるサービスがあるらしい」と聞いて、いきなり事業者を探すよりも、まずケアマネジャーや地域包括支援センターに相談したほうが分かりやすいでしょう。

親の身体状況や現在利用しているサービスを踏まえて、利用できる方法を確認してもらえます。

「送ってもらえれば大丈夫」なら、付き添い方も変わる

親が病院まで一人で行くことが難しくなった場合でも、必ずしも子どもが最初から最後まで付き添う必要があるとは限りません。

たとえば、

「家から病院までの移動が不安」

というだけなら、移動の部分を支援してもらう方法があります。

一方、

「診察内容を本人だけでは理解しにくい」

「医師に伝えたいことを忘れてしまう」

「薬の変更を家族も把握しておきたい」

という場合は、診察そのものについて家族が関わったほうが安心できるケースもあります。

この場合も、毎回家族が病院へ行く方法だけでなく、事前に親が症状や質問をメモしておく、診察後に電話で内容を確認するなど、負担を減らす方法を考えられます。

親の状態によっては、病院側にどのようなサポートが可能なのかを確認してみるのもいいでしょう。

親が一人で病院に行けなくなったら、生活全体を見直す

病院への付き添いが急に大変になったときは、通院だけの問題ではないこともあります。

以前は一人で病院へ行けていた親が、最近になって付き添いを必要とするようになったのであれば、ほかの生活にも変化が出ていないか確認してみましょう。

買い物に行くのが難しくなっていないか。

薬をきちんと飲めているか。

料理や掃除ができているか。

車の運転に不安が出ていないか。

転倒したことはないか。

物忘れが増えていないか。

一つひとつは小さな変化でも、いくつか重なっているなら、親の生活を支える方法そのものを考える時期かもしれません。

以前の記事でも紹介したように、買い物が難しくなっている場合は、家族が毎回買い物をするだけでなく、宅配や地域の支援を組み合わせる方法もあります。

「病院に付き添う」という一つの問題から、親の暮らし全体を見るようにすると、家族の負担を減らせる場所が見つかることがあります。

親が「子どもに迷惑をかけたくない」と言ったら?

親によっては、病院への付き添いを頼むこと自体を嫌がる場合もあります。

「仕事を休ませるのは申し訳ない」

「自分で行けるから大丈夫」

「まだ介護されるような年齢じゃない」

という気持ちがあるからです。

このとき、「もう一人では無理だから」と説得するより、「病院まで行くところだけ手伝ってもらうのはどう?」など、困っている部分を限定して話したほうが受け入れてもらいやすいことがあります。

また、家族が毎回仕事を休むことを親が気にしているなら、それをきっかけに別の方法を探してみるのもいいでしょう。

「自分が全部やるか、親が一人でやるか」の二択にしないことが大切です。

仕事を休む前に、一度相談してみる

親の通院が負担になってきたら、まずは現在の状況を整理してみましょう。

「月に何回通院しているのか」

「毎回どのくらい時間がかかるのか」

「どこから付き添いが必要なのか」

「親は一人で移動できるのか」

「診察内容を理解したり、医師に症状を伝えたりすることはできるのか」

ここまで整理すると、家族が本当に必要としている支援が見えてきます。

そして、介護保険を利用しているならケアマネジャーへ、まだ利用していないなら地域包括支援センターへ相談してみましょう。

地域包括支援センターは、介護だけではなく、高齢者の生活全般について相談できる窓口です。

「親の病院付き添いで仕事を休むことが増えて困っている」という相談でも問題ありません。

親の通院は、家族だけで続けなくてもいい

親が高齢になると、病院への付き添いは一度始まったら終わりというものではありません。

通院回数が増えたり、親の身体状況が変わったりすると、家族の負担も少しずつ大きくなります。

だからこそ、最初から「自分が全部やる」と決めないことが大切です。

家族ができることは家族が行い、移動や介助など外部の支援を利用できる部分は相談する。

そのうえで、本当に家族が付き添ったほうがいい場面だけ付き添う。

この形に変えていけば、親の通院を支えながら、仕事や自分の家庭も守りやすくなります。

親の病院付き添いで仕事を休むことが増えてきたら、「どうすれば自分が毎回行かなくても済むか」を考えてみることから始めてみましょう。

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