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【橋下徹氏がズバリ】「政治とカネの問題を棚上げするため」 維新の“議員定数削減”主張の背景を指摘

元大阪府知事で弁護士の 橋下徹 氏が、維新の政策協議の動きについて痛烈な一言を放ちました。

10月19日放送の 日曜報道 THE PRIME に出演した橋下氏は、 日本維新の会 が自民党との連立政権を見すえた政策協議の中で「議員定数削減」を“絶対条件”として突如強調した背景について、「政治とカネの問題を棚上げするためですよ」と明言しました。



◆ 維新が“突然”の「議員定数削減」強調

維新は16日から始まった政策協議で、自民党に対して企業・団体献金の廃止や、食料品の消費税率2年間ゼロ%など、計12項目の政策を要求していました。
しかし、自民側の反応は厳しく、特に企業・団体献金廃止は受け入れが難しいとされていました。

その中で 吉村洋文 代表(大阪府知事)が報道番組で突然、「改革のセンターピンは国会議員の定数大幅削減」と発言。政策の優先順位を大きく転換する姿勢を見せたのです。

維新が求めた12項目のうち、「議員定数削減」は当初12番目に位置していたもの。これを“絶対条件”に格上げした形です。


◆ 自民側も応じる方向 しかし波紋も…

自民党としても、連立政権を成立させたい思惑から、維新の議員定数削減要求を受け入れる方向とされています。
吉村氏は衆議院(465議席)の1割、約50議席の削減を主張。実現すれば大きな制度改正となります。

ただし、議員定数削減はすべての議員に関わる重大なテーマであるため、自民と維新だけで決めていいのかという声も党内で強まっています。現時点での実現は不透明です。


◆ 「政治とカネ」の論点を“すり替え”?

番組の中で、フジテレビの松山俊行解説委員長は「企業・団体献金の廃止で妥協を引き出すのは難しい。そこで維新の原点に戻って議員定数削減を絶対条件にした」と分析。

この意見を受けた橋下氏は、

「政治とカネの問題を棚上げするためですよ」

と断言しました。

続けて、

「吉村さんは政策実行の人。すべてを実現するのは難しいので、政治とカネの問題を後回しにしてでも、議員定数削減と副首都構想、社会保険料の引き下げを優先する戦略でしょう」

と、維新の戦術を読み解きました。


◆ 有権者の見方が焦点に

議員定数削減を打ち出したことで、維新に対しては「政治とカネの問題から論点をすり替えているのでは」との批判も出始めています。

橋下氏も「棚上げについては、有権者がどう見るかだ」とクギを刺すように発言。今後の世論の反応が、政策協議の行方を左右する可能性もあります。


◆ 背景にある「連立」への現実路線

自民党と維新の政策協議では、両者が譲れない政策も多く、企業・団体献金問題や社会保障改革は対立点となっています。
維新が「議員定数削減」という“国民ウケ”のよいテーマを前面に押し出したのは、世論を味方につける狙いもあるとみられます。

政治とカネの問題を先送りにする形で「目玉政策」を打ち出す戦略に、どこまで国民の理解が得られるのか。21日の臨時国会は、大きな政治的分岐点になりそうです。

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