冬のビジネスシーンでよく話題になるのが、「スーツにインナーダウンはダサいのか?」という問題です。
通勤中の防寒性は欲しいものの、見た目のスマートさも大切。そこでこの記事では、スーツ×インナーダウンの是非や正しい着こなし、NG例まで詳しく紹介していきます。
■そもそも「ダサい」と言われる理由は?
まず、なぜインナーダウンに否定意見が出るのか。その理由は主に3つあります。
①シルエットが崩れやすい
インナーダウンはふくらみが出るため、
-
ジャケットがパンパンになる
-
腕回りがもたつく
-
スーツのラインが消える
こうした「不格好」に見えるケースがあります。
②フォーマルさとミスマッチ
スーツは本来「フォーマル寄り」の服装。一方、インナーダウンはアウトドア寄りのアイテム。
そのギャップを嫌う人が多く、「カジュアルすぎる」という批判につながります。
③安っぽいインナーダウンだと浮く
量販店の薄手タイプは便利な反面、ビジネス向けに作られていないものもあり、
-
光沢の強い素材
-
発色がスーツと合わない
などで「チープに見える」と言われることがあります。
■とはいえ、実は「ダサくない」。むしろ今は一般化している
一方で近年、スーツ×インナーダウンはビジネスマンの冬の超定番。
特に都内のオフィス街では、ビジネスバッグと同じくらい普通の存在になっています。
その背景には以下の理由があります。
●寒さ対策として最も合理的
コートがかさばる日はインナーダウンだけで十分暖かい。
満員電車でも熱くなりすぎない。
●ビジネス向けデザインが普及
ポケット位置や厚みを調整した「スーツ専用インナーダウン」が各ブランドから出ており、見た目が洗練されてきた。
●在宅勤務やビジカジ文化で許容度が上昇
ビジネスカジュアルが一般化し、冬の服装への目も緩やかになった。
つまり、正しく選べば全くダサくありません。むしろスマートに見せることも可能です。
■スーツに合うインナーダウンの選び方
スーツと相性が良いのは、以下の条件を満たしたインナーダウンです。
■1. “薄くて軽い”タイプ
最優先はとにかく薄手であること。厚手は絶対NG。
目安は「ジャケットの上から見て膨らみが出ないもの」。
■2. 襟なし(Vネック or クルーネック)
襟付きだとスーツの襟と干渉するため不格好に見える。
Vネックはネクタイと相性がよく、もっともビジネス向き。
■3. 落ち着いた色(黒・ネイビー・グレー)
派手色は一気にカジュアルになる。
スーツ定番色と馴染む3色を選ぶと間違いない。
■4. マット素材
光沢が強いとアウトドアっぽさが出るので避ける。
マット(艶なし)は高級感があり、スーツと合いやすい。
■OKコーデとNGコーデの比較
◎【OK例】
-
ネイビースーツ
-
黒の薄手Vネックインナーダウン
-
ジャケットのラインが崩れない
→落ち着きがあり、ぱっと見では着ていることが分からないレベル。
×【NG例】
-
明るいブルーのインナーダウン
-
厚手で腕がパンパン
-
ジャケットのボタンが閉まらない
→機能的だが見た目のスマートさは皆無。
■「スーツの下に着るのは抵抗がある」という人向けの代替策
もしインナーダウンに抵抗がある場合、こんな選択肢もあります。
●薄手のカシミヤニット
上品で暖かく、ビジネスでも違和感なし。
●オーバーコート or チェスターコート
冬の鉄板。スーツとの相性は抜群。
●ウールベスト
インナーダウンよりフォーマル度が高く、暖かさも十分。
■SNSの声は?
SNSでは賛否が分かれており、典型的な意見は以下の通りです。
【肯定派】
-
「電車が暑くなるからインナーダウンが一番使える」
-
「見た目も普通。むしろスーツだけの人の方が寒そう」
【否定派】
-
「ジャケットが膨らむのがどうしても気になる」
-
「カジュアルすぎてビジネスに合わない」
つまり、結論としては“TPO次第”。
営業職やフォーマル寄りの業界は慎重に、事務職やビジカジの職場なら問題なしと考える人が多い傾向です。
■結論:マナー違反ではない。ポイントを押さえれば「賢い冬の装い」
スーツにインナーダウンは、「マナー違反」「絶対ダメ」という時代ではありません。
ただし、選び方を間違えると「野暮ったい」「カジュアルすぎ」と言われてしまうのも事実。
・薄手
・無地
・黒・ネイビー
・襟なし
・ジャケットのラインを崩さない
これを守るだけで、インナーダウンは“ダサい”どころか、
「機能的で洗練された冬コーデ」になります。
通勤の快適さと見た目のプロ感、両方を大切にしつつ、この冬の着こなしを楽しんでみてください。

